季節は巡り、秋になりましたね🍁
日本の皆様は、いかがお過ごしでしょうか?
唐突ですが、現在住んでいる我が家に引っ越してきたのは、昨年の6月のこと。
まだ1年と少ししか経っていないというのに、この家とお別れすることになりました。
(4ヶ月先になりますが)
15歳から始めた乗馬と馬好きの私にとって、馬と密接する暮らしは日々心躍るものでした🐴
毎日顔を突き合わして入れば、お互いに(馬とです)心寄り添い、
我が家のみんながお庭に入れば、馬たちも私たちの動きに沿って塀沿いに付いてくる。
なんて可愛いのかしら〜♡
向かいにも、お隣にも、そして斜めにも馬がいる暮らしは、
私にとって心の楽園でもありました。
「ねぇ、引っ越し先に付いてくる?」
と聞いてみましたけれど。
さて、そんな私はベルギーに移住して10年が過ぎ、
当初から家を買うつもりで、数えきれないほどの物件見学に出かけていました。
元々、インテリア関連のお仕事をしたいと思っておりましたので、
物件見学はアンティークと同じくらいに、とっても魅力的な楽しみ。
お金のかからない趣味でもあります。
(冷やかし見学もして御免なさい)
数ある物件見学の中で、この10年の間、3軒だけ希望の家があり、
オークションに参加したことがあります。
ベルギーの物件を手に入れるには、基本的にオークション形式なのです。
そのため、記載されている金額で購入できることは殆んどなく、
見学できる日程も長めに設定されているので、希望者が増え続けていくという悲しい現実。
気に入った物件を理想の金額で手に入れることは、中々難関でもありました。
入札をした家たちを何故購入できなかったのか?
それぞれ理由は異なるのですが、
どの家も土壇場で入札額を上げるのを阻止するような出来事があったからなのです。
例えば、その土地の歴史書に墓地だった可能性が記載されているような・・・。
(購入予定の地域はドイツ軍により空襲を受けた場所でもありましたから)
そして何よりも主人が、どうしても手に入れたいという思いがそれぞれの家にはなかった
というのが一番の理由です。
家というのものは、家族みんなが心地よく幸せな気持ちで暮らせる場所でなければなりませんしね。
主人がそこまでこだわりが無い家は、結果的にご縁が無いものだと。
そんなこんなで、あっという間に10年。
もうベルギーに家を買うのは叶わないことなのかしら・・・と諦めていた矢先。
数ヶ月前にひょんなことから出会ってしまった家。
まずは息子が、「とても素敵な家を見つけたんだけど。ベルギーにいるのだから、ベルギーらしい家に住みたいよね」と見せてくれた写真。
ん??学校?
日頃から、「小さくても良いから塔がある家がいいわ♡」
と私が呟いていた通りの、理想的な外観。
早速、主人にその家を見せたのですが、
特に反応なし。
気に入らなかったのだわ・・・と諦めていた数ヶ月後。
主人が、「素敵な家を見つけたよ」と。
嫌だわ〜〜〜「その家、息子が見つけてくれた家じゃない!」
私もすっかり諦めて忘れていたので、
主人が見つけたと言った時にはとても驚きました。
しかも、「明日には見学に行くよ」
と、既に見学予約まで入れてあるなんて・・・。
今まで自主的に見学予約を入れることが無かった主人だけに、
余程この家が気に入ったようでした。(忘れていたのに?)
さて見学当日。
私たちは待ちきれずに30分も早く家に到着。
家の周りを歩き回っていますと、お隣にお住まいのムッシューが家の中から出ていらして、
「あなたたち、この家に見学に来たの?」と話しかけてきました。
なんでも彼は奥様とご一緒に、15年前にブリュッセルのイクセル(高級住宅地です)から引っ越してきて、のんびり余生を暮らそうと思っていると。
お隣にどのような人が引っ越してくるのか心配で心配で、
見学者が来る度に、こっそり家の中から確認しているとのことでした。
私がお隣さんでも同じ思いかもしれません。
ご近所様に悩まされた過去がありましたから。
しかも、その彼もこの家がとても気に入っているので、
もう少し若ければ自分達が購入して、B&Bでも運営したかったと。
ブリュッセルに住む友人たちにも声をかけて、
友人の誰か買ってくれる人はいないかと探している程だそうです。
私たちは30分も家の前庭にいたもので、
私たちがどんな人たちなのかを知りたくて話しかけてきたというわけでした。
こちらはこちらで、この家の情報が欲しかったので、
お隣さんが知り得る情報を根掘り葉掘り聴き込みました。
そこで分かったことは、この家には40年近くご夫婦がお住まいでしたが、
昨年90代になったお二人が老衰で相次いでお亡くなりになってしまったと。
(Google mapで調べますと、昨年は確かにおばあちゃまが家の中にいるのがわかるのです)
彼らの親戚もほぼお亡くなりになってしまって、
その遺産をたった1人の青年が相続したのだそうです。
なんと彼が相続したのは30軒以上もの家だったそうですよ!
彼には継母がいるのですが、彼女には遺産相続の権利がなく、
彼が1人で全ての家を管理することになったとのことでした。
その内の一つが、今回私たちが購入した家だったのでした♡
家の全貌は今はお見せできませんが、
家の一部だけをこっそりと。
小さいけれど、家の中心に塔がありますよね♡
この家の購入に関しては、まだまだお話続きますが、
今日はこれまで。
また続きを綴りますね。